2006年に横浜市民ギャラリーにおける〈糸と布のかたち〉展、2008年に東京と現代美術館で〈MOTマニュアル 解きほぐすとき〉展等、素材に糸を扱う現代美術作品は注目を浴びている。この動向の中で「布を指でほぐす」という単純な制作方法を用いる平野薫は、その素朴さ故に一際異彩を放っている。個展会場の横浜美術館で話を聞いた。