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「まだ20代の頃、『それは、変化し続ける』『それは、あらゆるものと関係を結ぶ』『それは永遠に続く』という、三つのコンセプトに考え至ったんだよ。その時、僕は、一生作品を創り続けることができると、確信したんだよ。その頃はまだ、ガジェットによる、一連の作品が生まれる前だったのだけれど。」
「僕はやっぱり、偉大な芸術というのを、信じているんだよ。ジョットー、ミケランジェロ、長谷川等伯、それに、榎倉康二。榎倉先生の作品は、等伯の作品に通ずるものがあると思っているんだ。」などなど、宮島さんの話は、尽きることなく面白いのですが、なにしろ、ビールが水よりも安いということは、いやはや、もう、本当に素晴らしいことでした。
ところで、この旅の始まりに宮島さんは、「今回の旅行のテーマは、サバイバルである。」と学生たちに告げ、わざと放任的に引率していきました。海外旅行はこれが初めてだという子が殆どだったのですが、簡単なサバイバル術(?)を教えられた彼らは、それなりに知恵と勇気を振り絞り、この旅行を楽しんでいたようでした。夜は夜で毎晩、食事をしながら、宮島さんを中心に、その日見てきた作品について、夜遅くまで、真剣にディスカッションしていました。学生たちにとっては、かなりハードで充実した旅行だったのではないでしょうか。少しずつ、それぞれの表情の中に、人間的な成長が発見させられるような気がして、なんだか嬉しいことでもありました。 |
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