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戸板康二『あの人この人』(平成5年・文藝春秋刊)。装丁はもちろん田村義也。戸板には、この他に『ちょっといい話』のシリーズがあり、文士の、とっておきのエピソードが語られている。 |
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うーむ、論創社の随筆シリーズに関わる記述がある。編者の須田正一のことであり、ぼくの知らなかった記録だ。
論創社から、今まで単行本に収められずにいたエ
ッセイが「中庭の食事」以下五冊、刊行されてい
る。(中略)
須田正一という名の編者が原稿を揃えたとあるが
、じつはこの名前は、奥野さんの「柘榴の庭」に
出て来たのを借りたので、遺稿を丹念に集めた諫
武保夫さんの仮の筆名なのである。
そういう熱烈な、学外の弟子と思われる人が非
常に多いのが、また奥野さんの特色でもある。
また、この一文には、ズバリ「奥野さんの愛した(渋谷のバーの)女性」の本名も出てくるが、その文は略。
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