「全国路地サミット2008 in 長野」が10月25日と26日に長野で行なわれ、私は25日の善光寺で行なわれた催物に参加しました。前半は善光寺界隈のまち歩き、後半はフォーラム。まち歩きでは、善光寺の参道東側をひとまわりするコースに加わり、周辺の町並みを楽しんできました。
善光寺と言えば約1,400年もの歴史を有する全国的に知られる霊場で、年間600万人もの方々が訪れるそうな。その多くは仁王門、仲見世、山門を通って本堂でお参りして「善光寺に行ってきた」とおっしゃるのでしょう。でもね、界隈にも魅力的なところがたくさんありました。まず建物がいい。レトロチックな近世モノや風格ある蔵、また、善光寺ならではの宿坊の佇まい等々、さまざまな顔がバランスよく町並みを形成しています。
サミットのタイトル「路地」の二文字からこんな事を思い出しました。テレビ番組で、まち歩きのコーナーをやって2年目になりますが、いつだったか「路地にまちの表情が現れるよね」なんてディレクターと話したことがありました。まち歩きで路地を意識的に歩いたことはありませんが、気づくと路地を歩き、そこに人々の暮らしや地域性を発見することが多かったのです。
民俗学でいう「ハレ(非日常)」と「ケ(日常)」の
「ケ」に本質があると私はいつも言っていますが、まさに路地は「ケ」そのものです。路地に入れば人々の暮らしや日常を垣間見る事ができる、路地は貴重な時空間です。皆さんも旅先で路地に入り込み、時には迷うことも楽しみつつ日本人の風景を味わってみてはいかがでしょうか。 |