この春、日本橋三越本店で開催した個展に際して「光たちの肖像」というタイトルをつけた。「光たち」とは、上記、熊本市動物愛護センターに生きる犬や猫達の事。
動物愛護センターという施設は、迷い犬猫、遺棄、そして飼育放棄により持ち込まれた犬や猫を引き取り、譲渡先を見つける世話をしたり、場合によっては殺処分を行う場所。しかしながら、一般的にはやはり殺処分場としてのイメージが強く、各自治体にこのセンターはあるものの、その多くは実際、殺処分場そのものと言っても過言ではないだろう。この国では年間30数万頭の犬や猫が殺処分されている、という事実からもそれは明白だ。
そう、今回の個展の新作は、そこに生きる彼らの姿を取材し、彫刻というフィルターを通して記録したものだった。 |