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判型 : 四六判 並製
頁数 :256頁
定価 : 1,760円
発刊 : 2016年9月13日
ISBN : 978-4-87586-496-7 C0036

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場づくりの教科書

長田英史・著


他者を演じず、空気を読まず、
あなたがあなたらしく呼吸できる「場」はありますか?
本書は「場づくり」の哲学と技術を体系的に学べる画期的な入門書です。

▼本文より
他人を演じるのではなく、一人ひとりが自分自身として場に存在できる。空気を読むのではなく、自分たちにとって居心地のいい空気をつくり出せる。それは突き詰めれば、ありのままの自分としてお互いが出会い、ありのままの自分として社会や世界とつながることではないでしょうか。

【目次】
第1章 場はたった一人の思いから生まれる
「場所」と「場」の違い
場づくりのキービジュアル
場は人の内面とつながっている
思いとはつながらない場
居場所は「人間関係」で成り立つ
必要な場をつくり出そう

第2章 ゼロから新しい場をつくるには
場づくりの三つのステップ
ステップ1 紙の上に場をつくる
◎ノートの上に“オフィス"を開こう
◎パーソナルレターをつくろう
◎パーソナルレターの配布方法
ステップ2 単発の場をつくる
◎単発の場には型(フォーマット)がある
◎やりたいことを型に落とし込む
◎単発の場から始めるメリット
◎意志で日常を変える難しさ
◎単発の場の限界
◎「意識の高揚感」が目的にとって変わる
ステップ3 継続的な場をつくる
◎継続的な場と居場所づくり
◎居場所は心の中にも生まれる
◎常設化を見極める
三つのステップで起こる変化
変わらない毎日なのに、確かに何かが変わった

第3章 組織を立ち上げるには
組織とは何か
実行委員会形式から学ぼう
実行委員会形式の手順
1.個人的に計画を練る(提案レジュメを書いてみる)
2.絶対に加わってほしい人にお願いする
3.準備会を呼びかける
4.準備会を開催する
体制図をつくろう/「担当する」とは責任を負うこと/担当の範囲を明確にするには/「実行委員」と「協力者」の違い
5.実行委員会を発足させる
6.準備を進める
7.当日体制を決める
8.単発の場を開催する(本番)
9.感想会を開催する
10.総括会議を開催する
11.実行委員会を解散する
場づくりと「自治」の深いつながり
組織という手段を取り戻そう
「主催者」と「参加者」の違い

第4章 会議のやり方
トップダウン型の意志決定
フラット型の意志決定
意志決定システムは明確にする
意志決定システムを組み合わせる
二つの会議のあり方
会議の基本をおさえよう
意志決定の五つのステップ
ステップ1 提案
◎日常会話に応用して混乱を防ぐ
◎会議はみんなで行うことに意味がある
ステップ2 質問
◎質問は共有のためのインタビュー
◎だれでも提案できる組織にするために
ステップ3 意見
◎意見=反対意見ではない
◎「目的」と「方法」を分けて話し合う
ステップ4 修正
◎提案の修正こそが会議の意義
ステップ5 承認
好みでしか語れないテーマは破綻する
折衷案には頼れない
決まらないときは目的に立ち返る
「多数決で決める」ことを決める
結果よりもプロセスで納得感を得る
陰口が組織や場を蝕む
もし陰口を言ってしまったら
本当に思ったことを言う
主催者の関係性が場に反映される

第5章 継続的な場をさらに豊かにするには
問題に直面しない場はない
場を振り返り次につなげる
1.感想会
2.総括会議
単発の場の良し悪しは主催者次第
ワークショップってそんなにいいの?
深まる場のつくり方
第1段階 全員で一定の情報を共有する
第2段階 その情報を元に深める
仲間が“客体化"してしまうきっかけ
仲間を増やしたいと思いますか?
集客の前にすべきこと
入会まではステップを刻む
関わり方を確認すればお互いが自由になれる
場を整えてエネルギーを充填する
長く続いた活動に活力を取り戻す
活動は長く続けなくていい
活動の成り立ちに立ち返る
「感じたこと」と「考えたこと」の違い

第6章 場づくりはいつも自分の内側から
あなたはすでにはみ出している
常識を吟味して自分で決める
他者の期待に応えなくていい
迷ったら自分の内側に戻る
世界はあなたのために調整される
あなたの希望は社会の希望でもある

おわりに ありのままの自分で世界とつながろう

イラスト=田中比香里

【プロフィール】
長田英史(おさだ・てるちか)
NPO法人れんげ舎代表理事。合同会社ファロルモ代表。まちだNPO法人連合会会長。1972年神奈川県茅ヶ崎市生まれ。1993年和光大学経済学部経営学科卒業後、同大学人文学専攻科教育学専攻に進学。教育学、心理学、身体論などを学ぶ。在学中より、町田の市民活動に学生ボランティアとして参加。まだNPO法人格も存在しない当時、卒業後に就職せず、社会活動を仕事にしたパイオニア的な存在。現在44歳だが、すでにこの道26年。1996年れんげ舎を設立。2002年にNPO法人化し、子どもの居場所づくり、カフェ経営、スイーツ通販など幅広い活動を展開。2010年より活動経験をコンテンツ化し、個人・団体への場づくり支援を本格化。組織コンサルとしても活躍。講師として年間80回以上の講演・セミナーを行う。メルマガ(月3回発行)購読者は1,500名を超える。自らも現場で活動するプレイヤーとして、「場づくり」の哲学とノウハウを発信し続けている。