後生大事に
──父 高田好胤のおしえ
高田都耶子・著
「身のほどを知らない」時代へのメッセージ
時に厳しく、時に優しく、愛語あふれる筆致で綴る、
薬師寺の名管主から引き継がれた本物の生き方、考え方。
【目次】
I 春永に
真実の対話/大孝終身慕父母/聞いときなはれや/父母の敬う処、これを敬う/黒白二鼠/毛孔で聞法/喜びと感謝と敬いの心/北を向いて/あるべきようは
II 夏の盛り
遠き道を行く/親の意見となすびの花は/見てござる/沽券にかかわる/日、一日を慎しむ/生きるとは/味わいの深さ/コメじゃありません、お米です
III 物思う秋
心をむすぶ/鯉は集まる猿沢の池/本来無一物/「クロは益々元気にて」/嫁入り文庫/正直・親切・勤勉/「こんな子は蔵に入れる」/神代の砦
IV 冬の陽
ひろくひろく もっとひろく/ジャータカ物語/白い手袋/苦労が味方/言葉なき言葉を聞く/お薬師さま、キリストさま/無慈悲の慈悲/あらやしき/藝に游ぶ/後生大事に身のほどを知る
【プロフィール】
高田都耶子(たかだ つやこ)
奈良生まれ。父は法相宗管長、薬師寺管主の故・高田好胤師。白百合女子大学文学部仏文学科卒業後、エッセイストとして女性誌や教育関係の雑誌を舞台に活躍する一方、講演活動にも力を入れている。東大寺で受戒得度をし、法名華聖を授けられる。著書に『名師の訓え』『父 高田好胤』『父からの贈りもの』『心の添え木』(以上、講談社)がある。