はしるってなに
和合亮一・文 / きむらゆういち・絵
新たな発見や創造のヒントになる作品を
紹介するシリーズ《とぴか》第六弾!
あの日の不条理を前に少年は、いかに自立の道を悟るのでしょうか?
日本を揺るがしたあの日、あの不条理なできごとが未来への希望に大きな影を落としました。しかしそれでも、人には生きていこうとする力と意思が備わっているはずです。そんな人間の姿を、親しい人との別れを余儀なくされた少年の、成長と悟りの中に託した絵本です。
和合さんは絵本初挑戦、「文」を書いて数々のベストセラーを生んできたきむらさんが「絵」を担当するという、二人にとっての新境地でもあります。
まえがき
ふるさととは きみにとって
どのようなものですか
ぼくにとって それとは
かけがえのない たいせつなもの
ひがしにほんだいしんさいが あって
そこをはなれることになって
それでも いつか
かえることを やくそくして
がんばって はしりつづける
ぼくという ひとりの
きみという ひとりの
おはなしです
掲載情報他
・福島県から平成25年12月6日付で、「青少年の健全な育成に有益と認められる書籍」として推奨されました。
イベント情報アーカイブ
・刊行記念イベント
2013/9/21・19:00開演(18:30開場)
紀伊國屋サザンシアター
きむらゆういち×和合亮一トーク
「別離を越えて 絵と詩と絵本のこれから」
【プロフィール】
和合亮一・文(わごう・りょういち)
1968年福島市生まれ。国語教師。第1詩集「AFTER」で第4回中原中也賞受賞。震災以降、地震・津波・原子力発電所事故の三重苦に見舞われた福島から、Twitterで「詩の礫」と題した連作を発表。Twitterをもとにした『詩の礫』(徳間書店)ほか、著書も精力的に刊行中。
きむらゆういち・絵
1948年東京都生まれ。多摩美術大学卒業。 造形教育の指導、テレビ幼児番組のアイディアブレーンなどを経て、絵本・童話作家に。大ベストセラーとなった『あかちゃんのあそびえほん』(偕成社)、講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞などを受賞し映画化もされた『あらしのよるに』(講談社)ほか著書多数。