福島武山作品集 赤の極み
福島武山・著
九谷が世界に誇る超絶技巧の名匠!
九谷焼の三大技法の一つ“赤絵細描"の
第一人者である福島武山の初作品集。
米粒に名前を書けるほどの超細密な仕事で知られる
絵付師が50年の画業から代表作を自選した。
Q 九谷焼の仕事に就いていなかったらどんな仕事に就いていたと思いますか?
直前まで勤めていた印刷会社は現在なく、私はどうしただろうと時々考えることがあります。どなたかが「九谷が福島を呼んだ!」と書いてくれていましたが、当時、佐野赤絵は細々と継承されていて、残り続けるかどうか風前の灯でした。私の兄弟はそこそこ真面目に人生を送っていますので、私もそうだったと思いますが、やはり赤絵に出合って開かれた人生だったと最近特に感じます。──本書「福島武山をめぐる1問1答×30人」より
展覧会情報
【プロフィール】
福島武山(ふくしま・ぶざん)
九谷焼作家。1963年に石川県立工業高校デザイン科を卒業し、24歳で結婚して能美市佐野町に移住。絵付け職人であった義母の仕事を手伝った縁で赤絵細描の世界に入る。1999年第23回全国伝統的工芸品公募展にて第一席グランプリ内閣総理大臣賞を受賞。2005年石川県指定無形文化財九谷焼技術保存会会員に指定。2008年九谷焼伝統工芸士会会長就任。石川県立九谷焼技術研修所講師。今もなお毎年全国で展示を精力的に行っている。